「大寒の沖縄 ~ウービーサの季節と伝統行事~」

香那ホールセールの沖縄便りです。今回は大寒(1月20日)、沖縄では「ウービーサ」と呼ばれる時期をテーマに、沖縄の食材や文化についてお届けします。本土では厳冬を迎える中、沖縄でも年間で最も冷え込む季節となり、豊作を祈願する伝統行事「ジュウルクニチー(十六日祭)」が各地で執り行われています。

  1. ウービーサの沖縄
  • 平均気温:15~18度、湿度:65~75%
  • 「ウフビーサー(大寒さ)」と呼ばれる年間で最も寒い季節
  • クーカジ(寒風)が吹きすさぶ日々
  • 澄みきった青空と穏やかな海が印象的な時期
  1. 旬の海の幸:ミーバイ(ハタ類)
  • 冬が旬の高級魚として珍重
  • きめ細かな白身と濃厚な旨味が特徴
  • しゃぶしゃぶ、刺身、煮付けなど多彩な調理法
  • ジュウルクニチーの贅沢な供物としても重宝
  1. 冬の伝統野菜:島だいこん
  • 寒さで甘みと歯ごたえが増す在来種
  • 純白な肌と適度な辛み
  • なます、漬物、煮物に欠かせない存在
  • 各家庭の伝統的な保存食づくりの材料
  1. 沖縄の冬の定番汁物
  • イナムドゥチ(豚肉と昆布の味噌仕立て)
  • ソーキ汁(スペアリブのスープ)
  • ナーベーラーンブシー(へちまの煮物)
  1. 泡盛と冬の味覚
  • 寒い季節に映える古酒の深い味わい
  • 温かい汁物との相性抜群
  • ジュウルクニチーでの来客への振る舞い酒
  1. ジュウルクニチーの伝統
  • 旧暦12月16日の豊作祈願祭
  • 親戚一同が集まる大切な行事
  • 地域ごとに受け継がれる祭祀の形式

ウフビーサーの季節、沖縄では最も寒い日々が続きます。各地では、ジュウルクニチーの準備に追われ、ミーバイや島だいこんなどの旬の食材を使った料理が供物として用意されます。

イナムドゥチやソーキ汁といった温かい汁物は、冷えた体を温める冬の定番料理。ジュウルクニチーの宴席では、これらの料理を囲みながら、家族や地域の絆を深めています。

香那ホールセールでは、これらの旬の食材を取り揃えています。沖縄料理店の皆様、伝統的な味わいと冬の温もりを感じさせる本格的な沖縄料理の提供にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

次の二十四節気、立春の便りでは、沖縄の春の訪れを告げる「スークニチー(草の日)」についてお伝えする予定です。春の七草に当たる沖縄の伝統野菜と、その料理方法についてご紹介いたします。皆様からのリクエストもお待ちしております。それでは、次の二十四節気の便りをお楽しみに!

参考文献:

 

  1. 『沖縄の暮らしと二十四節気』(沖縄郷土文化研究会編)
  2. 『琉球料理と食材大全』(渡辺信子著、東洋企画)
  3. 『沖縄の伝統野菜』(沖縄県農業研究センター編)
  4. 『沖縄の魚と食文化』(沖縄県漁業協同組合連合会編)
  5. 『琉球方言辞典』(国立国語研究所編)